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結果1【Table1:小児期と成人期に診断されたADHDの診断的特徴】

結果1【Table1:小児期と成人期に診断されたADHDの診断的特徴】

①有病率

小児期で6%、38歳時(成人期)で3%であり、先行研究による小児と成人の推定値と一致している。

②性別分布

小児期ADHD群の大部分は男性。成人期ADHD群では有意な性差は認められなかった。

小児期の項目
③12歳以前における発症

5、7、9、11歳時における親/教師の報告を平均すると、12歳以前の発症率が小児期ADHD群では著しく高かったが、成人期ADHD群では僅かに高いだけだった。

④診断時(11、13、15歳時)

小児期ADHD群では、診断時(11、13、15歳時)の親と教師による症状スコアが著しく高かった。一方、成人期ADHD群では、親による症状スコアは対照群と差が認められず、教師による症状スコアはごく僅かに高いだけだった。

成人期の項目
⑤情報提供者の報告による確認

38歳時に、被験者のことをよく知る情報提供者に症状チェックリストを郵送。小児期ADHD群では、成人期における不注意と多動性/衝動性の症状が有意に高かった。また、成人期ADHD群でも情報提供者は高得点の不注意と多動性/衝動性の症状を報告した。

⑥親による後ろ向きの想起

小児期ADHD症例で、親がADHD症状を思い出したりADHDの診断を受けていた症例は、僅か23%であった。従って、小児期ADHDの記録がある症例の77%は20年後には忘れられていたことになる。

⑦38歳時のセルフレポート

小児期ADHD群は38歳時に、症状により成人期の仕事と家族生活に障害をきたしていると答えている。対照群と有意差が認められたとはいえ、その差は非常に小さかった。また、生活への満足度も対照群に比べ有意に低かった。しかし、小児期ADHD群はまとまりのなさ、業績不振、疲労、周囲を疲れさせる、何かをし過ぎて事故を起こす、危険な運転といった問題については否定している。一方、成人期ADHD群は、ADHD関連問題に起因する著しい障害を訴え、生活に満足できず、まとまりのなさ、業績不振、疲労、周囲を疲れさせる、何かをし過ぎて事故を起こす、危険な運転などの問題を認めた。

⑧ADHDに対する薬物療法

1970年代、80年代のニュージーランドではADHDに対する薬物療法が一般的でなかったため、小児期ADHD群では薬物療法は行われなかった。ニュージーランドでは、成人ADHD患者に対する薬物療法も一般的ではない。ADHD治療薬使用は僅か5例であった。そのうち1例は対照群でmethylphenidateの違法使用で、4例は成人期ADHD群で、そのうち1例は小児期ADHD群でもあった。

Figure1 ダニーデンコホートにおける小児期ADHDと成人期ADHD群


Aフォローフォワード解析:小児期ADHD症例は成人期にもADHDを有していたか?
小児期ADHDから成人期ADHDへのフォローフォワード解析により、小児期ADHD群61例のうち38歳時にも診断基準を満たした症例は僅か3例(5%)であることが判明した。

Bフォローバック解析:成人期ADHDは小児期にもADHDを有していたか?
フォローバック解析では、その3症例が成人期ADHD群31例に占める割合は僅か10%であった。

→→ 小児期ADHD群の大半が成人期ADHDを有していなかったこと、成人期ADHD群の大半が小児期ADHDを有していなかったことを示している。小児期ADHD群と成人期ADHD群は重なりがなく、別の群であった。

Figure2 小児期ADHD群と成人期ADHD群の成人期における症状


→→ グラフAとグラフBは、成人期ADHDの不注意症状、多動性/衝動性症状の各レベルを有する小児期ADHD群の症例数を示している。一方、グラフCとグラフDは、成人期の症状の各レベルを有する成人期ADHD群の症例数を示している。小児期ADHD群と成人期ADHD群に重なりは認められなかった。

Figure3 小児期ADHD群と成人期ADHD群の小児期症状スコア


小児期12歳以前に発症が認められた成人期ADHD症例は稀であった。5、7、9、11歳時の教師による評価項目「非常に落ち着きがない」「よく走り回って飛び跳ねている」「ほとんどじっとしていることができない」「もじもじ、そわそわしている」「集中力に欠け、集中時間が短い」を用いた。それぞれの項目に「0=該当せず」「1=幾らか当てはまる」「2=確実に当てはまる」で回答してもらい、0~6のスコアが出せるようにした。評価は年齢ごとに合計し、5、7、9、11歳の全年齢で平均化した。グラフAに示されているように、成人期ADHD群(N=31)で「2=確実に当てはまる」症状を少なくとも1つ有する症例は稀であった。しかし、グラフBに示されているように、小児期ADHD群(N=61)の大半の症例が「2=確実に当てはまる」症状を少なくとも1つ有していた。

結果2
【Table2:小児期および成人期に診断されたADHD関連の併存精神疾患】

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