社交不安障害SAD(社会不安障害、社会恐怖、あがり症)の治療
森田先生
日本では、対人恐怖症と言う風にずっと言われてきました。対人恐怖症は、赤面恐怖、表情恐怖、視線恐怖、酬形恐怖、笑顔恐怖、吃音恐怖、体臭恐怖、大衆恐怖などと分類され、それらの呼称が使われてきました。森田正馬先生(もりたしょうま)という偉い先生が研究されたもので、その後、森田療法がよく効くとされ、広まりました。対人恐怖症と社交不安障害SADはよく似ていますが、少し違います。対人恐怖では、赤面したり、振るえたり、お腹が鳴ったり、目を合わせたりすることで、相手に、不快感を与えているという恐怖感にとらわれます(それ以外の症例も含まれますが)。対人恐怖では、何が苦手ということではなく、人を前にいると、どうゆう反応をして、相手がどうかじるかが心配で仕方ない点に主眼がおかれ、診断されます。また、森田先生のいう、「森田神経質」、小さいことにこだわってしまうところが重要視されます。一方、社交不安障害SADでは、赤面するか、どうかではなく、どの様な場面が苦手なのかに主眼をおいた、考え方なのです。
人と会っているときに次のような恐怖感を感じますか。
どれぐらいか印を付けてください。
(◎:その通り、○:まあそうだ、△:いくらか、×:全く違う)
1 ( ) 赤面する(赤くなる)のではないかという恐怖 2 ( ) 顔が硬くなる、頭、手足、声が震えるのではないか、汗をかいてしまうのではないかという恐怖 3 ( ) 身体的な醜さが悟られるのではないかという恐怖 4 ( ) 嫌な臭いを発散させているのではないかという恐怖 5 ( ) 視線が異様な鋭さ、醜さを発しているのではないかという恐怖 6 ( ) へ(屁)をしてしまうのでないか、お腹の音がひどくするのではないかという恐怖 7 ( ) 上記の1~6の自分の反応(例えば、赤面すること、視線、臭い、汗をかく、手が震える)のために、相手を不快に、また、困らせているのではないかという恐怖 8 ( ) 上記の1~6の自分の反応(例えば、赤面すること、視線、臭い、汗をかく、手が震える)のために、見られている(注意を集めている)のではないかという恐怖
TKS scale (Nagata et al all right reserved)
その8 / 個人に合わせた治療