結果4【Table4:小児期および成人期に診断されたADHDに関連した成人期の生活機能】
小児期ADHD群では対照群に比べ、大学の学位取得率と所得が有意に低く、貯蓄行動も少なく、借金やキャッシュフォローに問題を抱えることが多かった。行政記録によると、小児期ADHD群では信用値が有意に低く、社会福祉給付金を受けた期間が長く、傷害関連の保険請求数と刑事上の有罪判決数が多いことが明らかとなった。
成人期ADHD群と対照群の大学教育または所得に有意差は認められなかったが、貯蓄行動が有意に少なく、借金とキャッシュフォローに問題を抱えることが有意に多かった。行政記録によると、成人期ADHD群でも対照群に比べ、信用値が有意に低く、社会福祉給付金を受けた期間が長く、傷害関連の保険請求数が多いことが明らかとなった。しかし、刑事上の有罪判決率については、対照群と有意差は認められなかった。