その7/治療の基本姿勢
社交不安症(社交不安障害)のプロトタイプは、このようにパーソナリティの病理ともいえます。そもそも、従来診断でいうところの神経症圏の精神障害のほとんどが、パーソナリティの病理ですが、パーソナリティの病理と単純説明では治療は成り立ちません。
そこで共感の純粋性(genuineness)を越えて超純粋(radical genuineness)であることが必要です。超純粋にクライエントをまっとうな人として遇することです。これまで生きてきたことは賞賛に値し、生きていく意味があるとお伝えすることです。これがvalidation(承認、認証、有効化などと訳されるが、それらは本来の意味を体現していないので、そのまま使用している)なのです。