社交不安障害SAD(社会不安障害、社会恐怖、あがり症)の治療
認知行動療法
ひとは、同じ場面や、同じ出来事に出会った時でも、全く違う反応をするものです。そこには、不器用な考え方や、感じ方が関係しています。不器用は、不器用なままでよいのですが、そこで、変にあせったりするので、その様な場面、出来事を避けてしまうのです。だめだと信じ込んでしまっている、「間違った考え」が根底にある場合が多いのです。それは、「思いこみ」であって、よく考えると、根拠のない物であることが分かってきます。ですから、治療の中で、一緒に、「思いこみ」をひとつ、ひとつ、点検してゆくのです。また、「食べず嫌い」もこの病気には多いです。実際やってみるとたいしたことはないのに、ずっと避けてしまっていませんか。あせらず、自分のペースで少しずつ、考え方、感じ方を変えて行きましょう。必ず良くなって行きます。
ですが、確認しておきたいのは、認知行動療法は、ご本人の努力が不可欠な治療です。薬物治療は服薬すれば効きますが、認知行動療法は自分自身が、毎日、こつこつと、今まで避けていたことに向き合い、実際に行動しないと、全く効果がありません。
また、大きな問題として、現在、全く対人関係を絶っていらっしゃる方にも適応できません。実際の場面に、自ら挑戦して行くことが必要不可欠です。
その13 / まずは、受診をするという挑戦から